中国製楽器について
「中国製のバイオリン」と聞くと良いイメージを持たない方もいらっしゃると思います。 しかしながら、中国の技術力は高く数多くのバイオリンを生産し、世界中に輸出しています。
ハイコストパフォーマンス
中国が世界一のバイオリン生産国になった要因は、西欧からの技術導入、元来からの高い木工技術、良質の木材の産出等が考えられますが、安価な労働力が大きいと思います。バイオリン製作においては、アーチを成形したり、スクロールを削ったり、象眼細工を施したりと現代においてもまだ多くの手仕事を必要とします。職人の人件費の安い中国がコスト的に有利なのですね。
つまり中国製バイオリンの魅力は「同じ予算でより性能の高い楽器を購入できる=コストパフォーマンスが良い」ことだと考えています。
玉石混交!?
しかしながら、振れ幅が大きいのも中国製の特徴です。
とにかく数が多くあり手工製ですから、中には「これは失敗したの?」「なぜ?」と感じる正直微妙な個体もあります。
また逆に、安価な値段で素晴らしい掘り出し物に出会えることも。
つまり、良い楽器を選ぶには「目利きによる選定が重要」になります。
こういった点から私たちは、現地での直接仕入を重視しています。取り扱っている中国製楽器の多くは、中国に渡航して製作者の工房や展示会場を訪問し、多くの楽器の中から良品を選別・仕入れたものになります。
おすすめの方
中国製楽器はコストパフォーマンスの観点から、バイオリンを始める初心者の方にはとても良いと思います。また、ご予算内(例えば20万円以内)で出来る限り性能の良い楽器を求める方も選択肢に入れていただければと思います。
一方、資産性を求める方は、おすすめはいたしません(その場合は高額になりますがイタリア製等をご検討ください)。
「中国製だからダメ」という考えを一旦外していただけると楽器の選択肢が増えると思います。
皆さまがお気に入りの楽器に出会えることを願っています。
(代表 中井)